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難航した交渉において適切な調査や資料の提示により依頼者の利益を確保できた事例

後遺障害等級:
併合11級
被害者の状況(症状):
脾臓摘出、鎖骨変形
争点:
賠償金額
対応事務所:
東京法律事務所
弁護士法人ALGに依頼した結果
賠償金額 約1,000万円 約1,300万円 約300万円の増額

事案の概要

ご依頼者様は、横断歩道を歩行中に車に轢かれてしまい、鎖骨に変形が残り、脾臓を摘出しなければならないほどのけがを負いました。
鎖骨変形については、依頼者の業務に支障が生じる性質のものではないため、逸失利益が認められるとすれば「脾臓の摘出」についてでした。
「脾臓の摘出」について逸失利益が認められるかはについては、古くから争われてきた性質のものであり、保険会社は単純に逸失利益が認めてくれるというものではありません。

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保険会社は、弁護士の介入前には「脾臓の摘出」による逸失利益を認めていたものの、慰謝料については低額な金額しか認めていませんでした。

そこで、慰謝料について適正な金額を求めるべく、裁判基準での慰謝料請求を行ったところ、保険会社は今度は当初認めていた「脾臓の摘出」についての逸失利益について否定をするという交渉態度を示しました。
このような対応を保険会社が行うことはたまにあります。

これに対して、
①かつてと違い「脾臓」についてもその役割が解明され、その喪失は感染防御力の低下をもたらすことが明らかにされていること
②そのため、業務の支障があるものとして、裁判例においても逸失利益を否定する判断はされていないこと
を、近時の裁判例や資料をもとに、保険会社に対して説明をしました。
すると、保険会社は、再度「脾臓の摘出」による逸失利益を認めたうえで、慰謝料についても妥当な金額を提示してきました。

この事案は、適切な金額を交渉で得るという点について一定の難しさのある事案でしたが、適切な調査や資料の提示により依頼者の利益を確保できた事案といえます。

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