事故態様は、ご依頼者様の同乗する自動車が道路を走行していたところ、前方の対向車線から相手方車両がセンターオーバーで走行してきて、そのまま衝突したという事案です。

衝突の際、衝撃で体を大きく前後に揺さぶられたことにより、ご依頼者様は頚椎捻挫、腰椎捻挫等の傷害を負いました。
そこで、その後の交渉を弁護士に任せたいという点につき当法人にご相談いただきました。

当職が事故態様や怪我の内容、その後の治療経過等を検討し、相手方との交渉についてご依頼を受けました。 弁護士と窓口を交代し、ご依頼者様は通院治療に専念していたものの、事故から５か月となった時点で相手方保険会社から一括対応打ち切りの連絡がありました。
主治医の意見を踏まえ、治療の延長について交渉したものの、相手方保険会社担当者は全く取り合わず、一方的に治療費の支払を打ち切りました。

しかし、お体の状態としては依然治療が必要な状態であったため、保険会社の打切り後は健康保険を利用して通院していただき、主治医の意見を参考に事故から８か月程度通院して症状固定となりました。
症状固定後は当法人において資料を収集し、被害者請求の方法により後遺障害申請を行った結果、後遺障害等級1４級と認定されました。

その後の賠償交渉においては、打切り後の治療費、慰謝料、休業損害等各損害項目が争点となりましたが、本件では、ご依頼者様が専業主婦であったことから、主婦としての休業損害及び逸失利益の算定が特に問題となりました。
当職において交渉を重ねたものの、双方の主張の乖離は大きく、紛争処理センターへ和解あっせんを申立てることとなりました。

紛争処理センターでの手続きにおいては、本件事故以降ご依頼者様に生じた家事への支障について詳細に記載した書面等を提出し、当方の請求額が相当であることを主張したところ、和解あっせん担当弁護士からも、打切り後の治療費を含めて相当性が認められたほか、主婦としての休業損害についても訴訟の場合と遜色ない金額を認定する和解案が提示され、同内容の和解が成立しました。

打切り後の治療費についても全額回収できたことに加え、主婦休損も含めて適切な損害額が認定され、最終支払額としては自賠責からの後遺障害部分の支払と併せて約400万円を回収することができたため、ご依頼者様にも満足いただける結果となりました。