事故態様は、歩車道の区別のない道路においてご依頼者様が道路の右側を通行していたところ正面から走行してきた自転車と衝突したという事案です。
ご依頼者様は本件事故により、前額部挫傷、頭蓋骨骨折の傷害を負い、9か月程度通院し、症状固定しました。 その後、相手方個人損害賠償保険より、残存する嗅覚脱失の症状について後遺障害等級12級相当との社内認定を前提として、161万6608円を支払うという賠償案の提示を受けた。
そこで、提示された賠償額が適切なのか、増額交渉することができるかという点につき当法人ご相談いただきました。

当法人の担当弁護士が相手方保険会社提示案、後遺障害診断書等の内容を検討し賠償額の増額が見込めることを説明し、ご依頼を受けました。
賠償交渉においては逸失利益が争点となり、嗅覚脱失という後遺障害について、労働能力喪失が生じるかどうかという点で双方の主張が大きく対立し、当初、相手方保険会社からは嗅覚脱失による労働能力の喪失は認められないとの回答がなされました。
そのため、ご依頼者様の勤務先の会社やご依頼者様が有する資格、具体的な業務内容に関する詳細な資料を収集して相手方保険会社と交渉を重ね、訴外交渉ということを踏まえ一定程度譲歩したものの、嗅覚脱失の後遺障害についても労働能力喪失が認定される形で交渉が進み、結果として、当初の相手方提示額と比較して600万円以上増額した金額で示談に至ることができました。
争点に対し詳細な資料収集を行ったことでご依頼者様にもご満足いただける結果を出すことの出来た事案でした。