事故態様は、ご依頼者様が停車中の自車トランクを開けて荷物の積み込みをしていたところ、後方から進行してきた相手方自動車に追突されたという事案です。
ご依頼者様は衝突の際、二つの車両に下半身を挟まれるような体勢で強い衝撃を受け、第一中足骨基部骨折の傷害を負い、６か月程度通院しました。
その後、治療してもなお残存した症状について後遺障害等級認定申請を行うにあたり、ご依頼者様の症状に対しどのような等級認定が考えられるのか知りたい、また、認定されうる後遺障害について、弁護士を通して後遺障害申請し、適切な後遺障害等級の認定を受けたいという点につき当法人にご相談いただきました。

当法人の担当弁護士が事故態様や怪我の内容、その後の治療経過等を検討し、認定されうる後遺障害を説明し、ご依頼を受けました。

後遺障害等級認定申請にあたっては、当法人において資料を収集して被害者請求により後遺障害申請を行い、後遺障害等級14級9号と認定されました。さらに、当法人において骨折部位の画像鑑定等の追加の資料収集を行い、それらの追加資料に基づき異議申立てを行い、後遺障害等級12級13号と認定されました。

賠償交渉においては、慰謝料、休業損害等各損害項目が争点となりましたが、本件では、ご依頼者様が本件事故後に事故当時の勤務先を退職されており、休業損害証明書を取得することができず、休業損害の証明が困難な事案となりました。

そこで、ご依頼者様の事故前の収入に関する資料や就労に関する医師の意見書等を用いて休業損害について立証し、交渉したところ、最終的には65万円程度の休業損害が認められました。

その他の項目についても可能な限り当方請求額に近づけるよう交渉し、最終的には後遺障害慰謝料については裁判基準の満額から一割程度譲歩したものの、傷害慰謝料及び後遺障害逸失利益については裁判基準の満額を認められました。

結果として、それぞれの損害項目について増額交渉に成功し、可能な限り請求額に近づける形で示談に至ることができました。

異議申立てにより適切な後遺障害等級を獲得できたことに加え、最終支払額としては自賠責からの後遺障害部分の支払と併せて約820万円を回収することができ、訴訟を提起した場合と大きな差のない金額で示談に至ることができたため、ご依頼者様にも満足いただける結果となりました。