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後遺障害等級の認定率について

弁護士法人ALG 福岡法律事務所 所長 弁護士 谷川 聖治

監修福岡法律事務所 所長 弁護士 谷川 聖治弁護士法人ALG&Associates

「痛みやしびれが残っているにもかかわらず、なぜ後遺障害に該当しないのか?」、「後遺障害は、どれぐらいの確率で認められるのか?」といった質問をよく受けます。

私たちも、絶対に後遺障害が認められると思っていた事案が認められなかったり、反対に難しいと思っていた事案が認められたりする場合があり、「絶対に○○です」と答えにくいのが現状です。

とくに、交通事故で受傷しやすい「むちうち」は、重い症状で苦しんでいるのにも関わらず、後遺障害が認定されないということをよく耳にします。

 

本ページでは、後遺障害等級認定の傾向と対策についてくわしく説明します。

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後遺障害等級の現状

後遺障害を審査・認定する第三者機関である「損害保険料率算出機構」が、後遺障害等級に関する統計を発表しています。 直近の統計によると、毎年約6千件の後遺障害が、何らかの等級に認定されています。そのなかでも一番多く認定された等級は、一番軽度な等級である第14級で、全体の約6割を占めています。 毎年約6千件も後遺障害が認定されていると聞くと、ずいぶん多く感じます。全体の後遺障害申請件数は発表されていませんが、損害保険料率算出機構の年間請求受付件数は約130万件あり、そのなかで後遺障害が認定される確率は約5%前後です。この受付件数には死亡案件・傷害のみの案件も含まれていますが、自賠責保険の請求件数のうち100人に5人しか後遺障害が認められていないのが現状です。

むちうちは認定率が低い?

後遺症のなかでも、むちうちは重い症状があるにもかかわらず、後遺障害非該当になりやすいといわれています。 実務上でも、むちうちの後遺障害認定は、非該当となった場合にもなぜ非該当になったのかわからないことが多く、非常に難しいと感じます。 原因としては、自賠責の認定が書面審理だけであることに加え、むちうちは画像や検査結果に基づいた医師による他覚的所見のない場合が多く、自覚症状によってのみ後遺障害を申請せざるを得ないことが考えられます。 また、自覚症状が医師にうまく伝わらず、適切な後遺障害診断書を書いてもらえないケースも多く見られます。 むちうちについて詳しく知りたい方は、以下のページもご覧ください。

後遺障害等級認定の難しさ

自賠責保険へ後遺障害等級を申請しても認定されにくい原因のひとつとして、後遺障害診断書に不備がある場合が挙げられます。後遺障害の有無は、基本的に、後遺障害診断書の記載内容と、通院中に病院で撮影した画像を審査することによって判断します。 そのため、後遺障害申請にあたって、等級認定に必要な検査を行っていなかったり、後遺障害認定基準を医師が知らず、記載事項が分からなかったりする等の理由で後遺障害診断書の記載内容が不十分であると、後遺症が残っているにもかかわらず、後遺障害に該当しないと判断されてしまいます。

後遺障害等級認定率をあげるためにできること

後遺障害等級認定率を上げるために、通院中から実践したいポイントを以下に説明します。 ①自覚症状については、すべての症状を正確に伝える 後遺障害診断書に正確に記載してもらえるよう、治療開始時から一貫した自覚症状を医師に伝えるようにし、正しく詳細に伝えるようにしましょう。 ② 適切な期間に適切な頻度で通院する 後遺障害等級が認められるためには、一般的に6ヶ月以上の通院期間が必要といわれています。痛みやしびれが残る場合には、自己判断で通院を中止せずに、医師の判断のもと、できる限り通院を継続するようにしましょう。 ③ 後遺障害診断書に不備がないようにする 医師に書いてもらった後遺障害診断書に記載もれや間違いがないか最終確認をしましょう。訂正が必要な場合は、自分で修正せず、医師に訂正をお願いします。また、後遺障害を申請するために必要な検査を受けるようにし、検査結果についても必ず記載してもらいましょう。 後遺障害診断書について詳しく知りたい方は、以下のページもご覧ください。

弁護士法人ALGに依頼することで後遺障害等級が認定される可能性が広がります

後遺障害に等級認定される確率は約5%と、非常に狭き門です。 しかし、治療開始時より後遺障害等級認定に向けて対策をとることによって、認定率を上げることは可能です。 後遺障害が残ってしまった場合、適切な後遺障害等級に認定されるかどうかで、その後の賠償額は大きく変わります。 弁護士は、通院についてのアドバイスや後遺障害診断書のチェックから医師や加害者側とのやりとりまで行えます。 弁護士法人ALGは、交通事故案件や医療問題に詳しい弁護士が多数在籍しており、無料相談も承っております。 後遺障害申請でお困りの際には、一度弁護士にご相談ください。

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